大江戸版エントラ
最初の3つは「辺境紳士社交場」BBSより転載させていただきました。江戸情緒豊かな人情編(?)。これらの投稿直後にギャラリーに公開されたのが、「大江戸縁虎人情草子」のイラストでした。
4つめは、モパ虫の掲示板に投稿されたものです。これでなんとなく「第一話完」という感じにまとまりましたね。二話以降はあるのでしょうか?
投稿者 /ハレルヤさん |
今日も今日とて天下泰平。(べべん♪) ここは、城下外れのトンテケ鍛冶屋。 しばしも休まず槌打つ響き、飛び散る火花よ走る湯玉とくらぁ。 「おや、越そんさん。毎度」 ふいごの風さえ息をもつかず、仕事に精出す村の鍛冶屋若い鍛冶屋。彼は若いながらもこの町一番の刀鍛冶だ。 「よう、無礼蒸。精が出てるな。おてむがよろしくいってたぞ。良く切れる包丁をありがとうだとさ」 「そうですか! いやあ……へへ、うれしいなあ」 ちなみにこいつは「はぐれ処 辺境」 のおてむに一目惚れして「天女の君」 と呼んではすっかり熱を上げている。 「で、越そんさん。今日は何の用向きで?」 「ああ、悪いがこれを打ち直してくれ」 「……越そんさん、ウチは貨幣の偽造はやってませんよ」 投稿者/ しゃんぐさん |
天下天下と拝めども、人の中には闇もあり。 天道様にも見通せぬ、月夜が翳る宵の過ぎ――(かかんっ) 「善哉善哉、団子がうまいでござる。やや越そん、あそこに見えるはさらなる夜盗! 行くでござるよ!」 「なあ、おさりよ。そろそろ足癖の悪い赤待の旦那に任せてはどうだと思うのだが」 「それは隠密探偵の矜持にもとるでござるッ! みなさい越そん、足癖の悪い赤待同心が赤い夜盗のほうきにしばかれて――あ、あー!?」 「や……奴は!」 払われる黒雲。ざあっと降り注いだ月光の下に浮かぶその姿は! 投稿者/ 辺境紳士さん |
投稿者:ハレルヤさん |